殺菌水生成装置(ハセップメイカー)
ハセップメイカーは、炭酸ガスと次亜塩素酸ソーダと水さえ有れば、どこででも殺菌水を作ることができます。次亜塩素酸ソーダ(ナトリウム)に炭酸ガスを混合するというまったく新しい発想から生まれた混合装置です。炭酸ガスのpH緩衝性により、安定的にpH5.5〜6.5を保ちます。
強い殺菌力
ハセップメイカーで混合した水は弱酸性(pH5.5〜6.5)で殺菌力の高い次亜塩素酸(HCLO)含有比率が90%以上です。(表参照)殺菌後は水に戻る為、ほとんど残留性が無く、すすぎ洗いがわずかで済みます。
一方、次亜塩素酸ソーダは、殺菌力の高い次亜塩素酸(HCLO)の比率が低く、殺菌力の低い次亜塩素酸イオン(CLO-)が圧倒的に多いため、枯草菌等の芽胞タイプには殺菌効果が低いですが、ハセップメイカー水では、短時間で殺菌できます。また、ハセップメイカー水は殺菌が進んでもpH低下が起こらず、塩素ガス発生のリスクがありません。(ハセップメイカー水以外の次亜塩素酸では、殺菌反応に伴いpH低下が起こり、塩素ガス発生のリスクがあります。)
次亜塩素酸の殺菌反応:
☆炭酸ガスが無い場合 下記の反応式の通り殺菌が進むと水素イオンが発生する為、pHが下がる事で塩素ガス発生領域となる!
R-H + HOCL ⇒ R-OH + H+ + Cl-
有機物 次亜塩素酸 有機物が酸化 塩酸が生成する!(pHが下がる!)
☆炭酸ガスがある場合 下記の反応式の通り殺菌が進んでも水素イオンは重炭酸イオンに取り込まれる為、pHが下がらないので塩素ガス発生のリスクはゼロ!
R-H + HOCL + CO32- ⇒ R-OH + HCO3- + Cl-
有機物 次亜塩素酸 重炭酸イオン 有機物が酸化 炭酸水素イオン
主な用途
1)野菜の洗浄
ハセップメイカー水は、カット野菜などの洗浄に多く用いられています。
即効性が高いので短時間(1分程度)で殺菌処理ができ、これまでの塩素系殺菌剤の課題であった残留塩素臭の問題が無くなります。
また、短時間殺菌による野菜へのダメージも大きく低減できます。
2)水産および食肉加工
水産加工や食肉加工では、身や肉内部には菌はいませんが、皮や内臓を除去する際に皮や内臓から出た菌により身や肉が汚染されます。
これを防ぐために、皮や内臓を取り除く際にシャワー洗浄しながら行うことにより、身や肉の汚染を防ぐことができます。
3)ボトル洗浄
飲料水などのリンサーに使用することにより、ボトルの洗浄はもちろん周辺の雑菌も除去でき、衛生レベルが上ります。
また、低濃度で洗浄することにより、すすぎ洗いを簡素化でき省スペースで効率の良い洗浄工程を構築できます。
さらに、室内噴霧により浮遊菌も除去でき、2次汚染の防止につながります。
4)噴霧器による空間殺菌
2流体噴霧や超音波噴霧により殺菌水を噴霧します。
工場や広い場所に対しては、圧縮空気で殺菌水を霧にして噴霧する2流体噴霧器が適しています。
浮遊菌の殺菌ができ、落下菌による汚染を防止できます。
5)手指や器具の洗浄
手指や長靴、まな板や包丁などの器具、装置や床などあらゆる物に使用できます。
手指洗浄は勿論、長靴や器具そして周辺の衛生環境を整えることが大切です
6)ご利用場所と用途
ご利用場所 | 用途 |
---|---|
食品加工工場 | 食材の洗浄、器具洗浄、施設内洗浄 |
水産加工工場容 | 水産物の洗浄、解凍水として利用、器具洗浄、施設内洗浄 |
飲料品製造工場 | ボトル洗浄、器具・機器洗浄、パイプ内洗浄、施設内洗浄、室内噴霧 |
病 院 | 院内清掃、食材洗浄、院内噴霧 |
厨 房 | 食材洗浄、器具・機器洗浄 |
製パン工場 | 器具・機器の洗浄、室内噴霧 |
畜 産 | 豚舎・牛舎洗浄、空間噴霧 |
物産会社 | 廃棄物の消臭 |
経費削減効果
1)節水による効果
ハセップメイカーで作った殺菌水は、次亜塩素酸90%以上で次亜塩素酸イオンは10%以下です。
この次亜塩素酸イオンが殆ど無いので残留性が少なく、殺菌後のすすぎ洗いが大幅に軽減されます。
すすぎ洗いの水を減らすことで、水道代・下水代・電気代の全てを削減できます(地下水の場合は水道代の代わりにポンプの電気代となります)。
2)時間短縮による効果
弱酸性の次亜塩素酸は、即効性が高いので短時間で十分な殺菌ができます。
したがって、殺菌に要する時間が削減でき同じ量の処理を短時間で行うことができます。
これにより、工場の稼働時間や作業者の労働時間も軽減できるため、空調や電灯などの光熱費削減や業務の効率化が図れます。
3)空きスペースの有効利用
すすぎ洗いが軽減されることにより、すすぎ洗い槽の大きさが小さくできます。
この空いたスペースを有効活用できます。